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(食道がん臨床試験の記録)

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目 次 

博多での今生の別れの宴
7月6日の夜はラ・サール同期生との盛大なる飲ん方を敢行した。厚木を出る直前、鹿
児島大学の丸山教授から食道がんにアルコールは禁物という忠告メールを戴いていたが、
見たのは厚木に帰着してから。まさに後の祭りで、おかげで何の気兼ねもなく心置きな
く呑むことができた。
以下はこの会の幹事長(彼曰くかんじちゃう)を務めてくれた小野君のレポートである。
彼とは池袋の同じ下宿で3年ほど一緒だった。口年増だが、根は品行方正の堅物である。

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いやー、ゆんべは盛会じゃった!
吉田君・喜岡君・小川君・田中君・西村君・波多江君上松君・八木君・今里
君それに小生、若干遅れて世取君、”元気で明るく賢い子”がそのまんま大きくなったよ
うな熟年ご一行様の盛大なる飲ん方でありました。
遠来の吉田君・喜岡君・小川君(まあそう言やあドバイも入るかも知れんので)西村君、
それになんと学校卒業以来初めて会う田中君と八木君、言うなれば豪華顔合わせ
でありました。

最初は今里君差し入れの貴重なLASSALE CHAMPAIGNで乾杯、ビールやら喜岡君差し入れの
黒糖焼酎(あまりに美味しいのでブランドを思い出せず、たしかヒラガナで3文字じゃっ
た)、お店の”吉兆宝山”と”富の宝山”はstock-outになってしまうし、まあそれは賑
やかなひとときであり申した。

メシはうまいし、酒は極上だし、メンバーは気心知れた同期生、これで盛り上がらないは
ずはない! 放送禁止用語やら昔の武勇伝、ドジ話、現在の抱負と未来の展望などなど、
話は尽きず、一次会が3時間半くらいになってしもうたのであります。
この元気とボルテージ、考え方の活発さ、とてもじゃないが孫がいる年代とは思えなかっ
たのがホンネです。

話題があまりに広範囲にわたったので、シカと憶えているのはさほどない、しかし、一同
の話が合致するところが一つあったのは憶えとります。すなわち、”死んでも天国なんか
には行かない方がエエ。なぜならばあんなところに行っても友達は誰もいないから!”
最近アッラーの神の御威光にチラリと触れて来た西村君、熱心なクリスチャンたる某々氏、
御仏のお慈悲も届かない”感じちゃう”(幹事長)だか”いいんちゃう?”(委員長)を
仰せつかった不肖小職、思想宗教信条の違いを乗り越えてこの天国論に賛成したところで
あります。

まあ、皆さんが福岡に起こし遊ばすことがあれば、是非にお声をおかけ頂きたく思います。
友達の閻魔様を入れた歓迎委員会を立ち上げて、盛大に飲ん方をやっどー!!!

まっこて報告が遅うなりもした。
小職本日も飲ん方じゃった。明日もがんばっどー!
                   福岡 小野
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安田先生との出会い

7月8日
6日、博多で今生の別れパーティーを挙行し、8日には千葉市稲毛の放射線医学総合研究所、

重粒子医科学センター病院という名前だけでも気後れしそうな病院を訪れた。
稲毛駅には、恐れ多くも千葉大教授中村勝洋さんが車で迎えに来てくれた。
一緒に17期の馬場先生に挨拶した後中村君は千葉大へ戻った。その後、主治医になっ
ていただく安田先生の診察を受け、今後の治療方法についてのお話を伺った。
スタッフ一同、馬場先生の先輩という7光りが効いているのかとても丁寧で親切である。
安田先生は40代前半とお見受けしたが、非常に気さくで腰の低い方で、人間味豊かな
先生という感じを受けた。患者にとって医師との相性は大きなウエイトを占める問題だ
が、この点でもラッキーだと感じた。

重粒子医科学センター病院は、放射線医学総合研究所の広大な敷地の片隅にあるベッド
数100床の小規模な病院である。
(1994年3月着工し、総工費約67億2千万円、床延べ面積9,900u、地上5階地下1階建、
鉄筋コンクリート構造で、1996年10月完成)

敷地内には多くの研究棟が並び、工場の様な雰囲気でヘリポートや世界中の研究者を受
け入れるための宿舎も完備されている。
放射線医学総合研究所の目的
・重粒子医科学センター:重粒子線治療の高度化及び普及化、生物学、物理工学的な研究開発 
・分子イメージング研究センター:画像診断用の薬剤開発、脳神経研究、機器開発など先端
 技術の研究 
 理化学研究所神戸研究所とともに、文部科学省が推進する分子イメージング研究プログラム
 の拠点として機能している。 
・放射線防護研究センター:放射線の人体・環境への影響、その防護を目指した総合的な研究 
・緊急被ばく医療研究センター:放射線による人体の障害に関する診断と治療に関する研究 
・基盤技術センター:先端的な研究開発、実験動物の供給の他、研究設備の整備、安全業務 


この病院は世界一贅沢な病院でもある。
この病院の裏手には、1987年から延べ7年、総工費326億円をかけたHIMACと
いう世界初の重粒子線治療施設がある。
 (HIMAC: Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba)
あまりに建設費が高いので普及が進んでいない、世界で最も高価な医療機器であ
る。巨額の国費を投入している割には、これまであまり知られていない。
サッカー場程の広さの敷地を20メートル掘り下げて地上2階、地下3階の施設を作ったもので、こ
の中に重粒子を加速するサイクロトロンなどの機器がある。(HIMAC棟の敷地面積8,400u)
平成9年3月10日開院時の模様
この病院では、製造業の工場で働く従業員と見まごう制服姿の人たちを沢山見かけたが
彼らは加速器エンジニアリングという会社のエンジニアであった。
この会社は重粒子線がん治療装置の運転と維持管理、治療計画の作成等を担当している。


ここで使われる重粒子線の一つである炭素線はX線の2万倍以上
の質量を持つ、また同じ重粒子線である陽子線の12倍の質量を
持つため、この原子核を加速するために巨大なエネルギーを持
つ加速器が必要になるという訳である。
この高価な設備を使って作り出される重粒子線で治療を受けら
れる治療室はA,B,Cの3室のみで、1室当り1日僅か20数回、
それも火曜日から金曜日だけである。
月曜は機器のメンテナンス、週末や夜間は治療以外の実験や研究のために供されているという。

7月8日11:00
 初診 安田先生
稲毛駅に千葉大学中村教授が車で迎えに来てくれ、一緒に馬場先生に挨拶した後、安田先生の診察
を受けた。
臨床試験についてインフォームドコンセント(IC)の素案の説明があり、「重粒子(炭素イオン)線
による臨床試験参加のお願い」という資料を渡され、眼を通すように言われた。その後、安田先生か
ら13時ころまで種々説明を受けた。
この説明文書には
@病名は胸部食道扁平上皮癌で、検査上転移を示唆する所見はないこと。この病気の治療は一般的に
 は手術または化学放射線治療法であり、それを承知の上で炭素イオン線治療を希望したということ。

A臨床試験なので、治療効果や安全性を判断するために、長期にわたって定期的に(照射後6ヶ月間は
 1ヶ月に1回、その後は2〜6ヶ月に1回程度)検査が必要なこと。

B重粒子線照射は研究として行われるもので、まだ健康保険は適用されず、今回の重粒子線治療に要す
 る費用のうち、重粒子線照射開始日から照射終了日までの費用はすべて放医研が負担すること。

Cこの治療は、まだ臨床試験であり、治療方法が充分には確立されておらず、そのため予期しない副作
 用が起こる可能性があること。
などが書いてあったが、説明を受けている間はかなり上の空であった。
ただ、転移所見を認めないT1b食道がんに対する炭素イオン線治療は根治的治療として期待できるという
下りなど、自分に都合のいい部分は目に付いた。自宅へ帰って改めてじっくり読んでみると、臨床試験
のリスクがあることや転移があれば臨床試験に参加できないことを理解できたが、手術のリスクを考え
ると、なんとかこの治療法を受けたいと思った。

7月4日に東海大学で貰った資料を持参したが、「東海大の検査はさすがだが、資料は貧弱で紹介状がな
いのは困る」と言われた。これらの資料は千野先生が自ら診察室の端末から出力したモノクロの貧弱な
もので、私の申し出が、千野先生にとって如何に不本意だったかを物語るような資料提供のやり方では
あった。このような時、患者は一方的に弱者の立場に立たされる。

安田先生に、この間の経緯を説明し、千野先生宛に資料提供要望の手紙を書いていただき、受診後すぐ
にとんぼ返りして伊勢原市の東海大学病院へ紹介状および検査データの提供を依頼しに出かけた。
この作業は予定外であり、少し腹も立ったが如何ともし難かった。
この日新橋で、他社の監査役仲間と飲む約束をしていたが、厚木から千葉へ行き、そこから伊勢原へと
昼食もそこそこに追い立てられ、再度伊勢原から新橋まで出かける気力はさすがになくなってしまった。
申し訳ないと思ったが、ドタキャンの電話をかけた。
ともかくも3時半過ぎ、第4診療科で事情を説明。翌日までに作ってくれることになった。千野先生に
はお目にかかれなかったがその方が良かったと後で思った。

7月9日
12時半に東海大へ電話で確認、最初まだできていないとの回答があったが、それでは何時までにでき
るのかとムッとしながら尋ねたら、一転してできているとの返事に変わった。
早速受け取りに行った?ところ、今度はレントゲンフィルム、内視鏡のカラーデータ、CDなどを渡して
くれた。しかしこの中には紹介状は入っていなかった。無料で提供してくれたのが意外であった。
家に戻って、資料に眼を通し、CDをパソコンにセットしてみたところ、CTで撮影した画像が簡単に
出てきた。これらの画像データは米国放射線学会 (ACR) と北米電子機器工業会 (NEMA) が開発した、CT
やMRI、CRなどで撮影した医用画像のフォーマットと、それらの画像を扱う医用画像機器間の通信プロト
コルを定義した標準規格でDICOMフォーマットと言うものであることを知った。
画像を分割しマウスのホイルを回すと体の位置に対応した断面図が次々現れ、縮尺も自在に
変えられる事が分かった。人体スペシャル「胸部の地図帳」を見ながら自分の体のCT画像を見ている
と、病気を忘れて見入ってしまった。
   
(参考資料)私が興味を持ったIT技術
  テクマトリックス株式会社
  DICOM規格
  3D画像用ソフト(株式会社ケイ・ジー・ティー)

7月10日
内視鏡下に食道の腫瘍近傍の粘膜下にマーカーを刺入、留置して食道造影検査で確認します。 
治療時の姿勢を再現するための固定具を作成します。 
 
   血液検査、内視鏡検査(マーキング、生検)、固定具型取り(ミイラ用の柩)
   家内同行インフォームコンセント、同意書へサイン捺印
6:35家内と車で出発、道がすいていて8:15には病院へ到着
直ぐ採血の後、内視鏡によるマーキングが9:30より始まるはずだったが、前の患者が長引き11時過
ぎに始まった。簡単に済むと思ったら大間違いで内視鏡で一通り見た後ルゴールを噴霧、マーキング用の
イリジウムの位置決め後、食道に突き刺そうとするがこれが中々うまく行かず3回ほど失敗した後やっと
成功。これで終わりかと思ったら生検のサンプルをとるのに四苦八苦、どうも研修医がやっているようだ。
終わったのは1時ころで、かなり消耗してしまった。
この後正式なインフォームドコンセントがあり、1時半ころやっと食事にありつけたが、長時間内視鏡を
くわえていたため違和感がありざるそばとおいなりさんだけの昼食となった。
マーキングは重粒子を照射するとき位置を正確に測定するために使う。食道はバリウムを使わないとX線
でうまく観察できないため、患部の上下にイリジウムの針を入れ、位置が正確に分かるようにするのだそ
うだ。この針は照射治療が終わった後もそのまま放置されると言われたが、全く問題ありませんと言われ
てもあまり気持ちのいいものではない。

この後、固定具の作成に地下の作業室へ向った。重粒子線照射では、照射範囲をミリ単位で制御するため
体をしっかり固定する必要があるのだ。
部屋の真ん中に細い円筒形のベッドがあり、底の部分に水色の袋の中にビーズ状の水硬化ウレタンが入っ
たマットのようなものがある。パンツ1枚になり、先ず、うつ伏せの状態で水硬化ウレタンが入ったマッ
トの上に横たわる。顔の部分を拳でたたき、息が出来る空間を作る。次に体を押し付け、なじんだ頃、こ
のマットに水を入れ重合反応を起こさせ、硬化させて型を作る。そのあと、ズボンプレス機のような器械
で暖めた熱可塑性のプラスチックシートを体の上に被せ、両端を大勢の人で引っ張り、体型に合わせ、霧
吹きで水をかけ、うちわで冷ますというあまり近代的ではない方法でカバーが出来上がった。カバーは、
マジックテープでベッドに体がカッチと固定されるように締め付けるため、息を吸うと窮屈で、吐いたと
きは少し余裕がある。
照射は、仰向けの方向と、うつ伏せの二方向から行うので、この後仰向け方向用の固定具をもう1セット
作った。1セット1時間弱かかる作業で、7,8人がかりの手作業はまるでミイラ用の柩を作っているか
のようだ。『ミイラにされそうだね』と話しかけると「冗談じゃありませんよ」とそっけない返事しか戻
ってこなかった。
 
この日の作業は4時頃に終わった。 『次週の治療スケジュールは週末(18日)に決まります。 治療が午前中の場合は朝食を摂らずに、午後の場合は昼食を待っていただくことになります。 リハーサル時も直前の食事は摂らずにお越しください。 治療予定が決まりましたらまた連絡いたします。』と書かれた紙をもらい、かなりぐったりして家路に ついた。 7/11 固定具で身体を固定して治療計画CTを撮像します。 https://www.quantum-inc.jp/jamitpub/modules/jamitpublicationpub/index.php/PDF/9-2/9-2_11.pdf    治療計画用CTシミュレーション(Target入力)、PET/CT、X腺TV(食道造影)    検査後東海大学病院へ(経過報告、紹介状受け取り) 治療計画用CT画像からがんの形を3次元に割り出し、病巣と正常部分、更に隣接する臓器との位置関係 を正確に測定し、転移が予想されるリンパ節の位置、範囲なども確定する。その上で、重粒子を照射する ビームの形状や線量を決めるための一連の作業を「治療シミュレーション」という。 下図は大阪府立成人病センターの資料を流用し、安田先生の説明をお聞きして描いてみた。 安田先生には後で確認してみたが、それほど間違いではないようだ。
この作業後、がんの形に合わせた照射範囲を形作るコリメータや、重粒子線が到達する範囲を決める補償 フィルター(ボーラス)が、NC工作機械により作成される。 補償フィルターは病巣の形状に合わせてポリエチレンを削り取って作り、ビームの停止する位置を精密に 制御し、病巣だけに重粒子線を集中させることができるようになる。 患者個別のコリメータは、中枢神経や肺の治療など精密な制御が欠かせない場合に作られ、直径10cmを越 える大きながんに照射する場合、および深い位置にあるがんを叩くため高いエネルギーが必要な場合は、 患者コリメータではなく、照射装置にある多葉コリメータを使用する。 多葉コリメータは、厚さ数ミリの金属板を数十対並べ、 コンピュータ制御で各金属板を標的の形状に合わせ、 余分なところに照射されないようにする。 左の写真の細長い金属板がコンピュータ制御で出し入れ され、患部の形状に合わせ、照射範囲を形作る。 患者ごとに取り外すものではない。 これらの作業を終えた後、東海大学病院千野先生の紹介状を戴くため、伊勢原まで走った。もしPET/CTの 検査結果、転移があれば重粒子線治療はできず、千野先生に手術して戴かなければならないので、私にし ては珍しく気を使った。 3時の約束が、待てども待てどもかなわず、面談できたのは、ほぼ3時間後の6時前になってからであっ た。さすがにムッとしたが、先生から先に、待たせたことにお詫びされたので、矛先を収めた。 この場でも、リンパ節転移の可能性が4,50%はあり、遠隔地への転移の危険もあること。PETでも 細胞レベルの転移はつかめないことなどの説明があり、私の選択は不合理だと言われたが、とにかく紹介 状を戴くことができた。 7/14    PET/CTの検査結果判明→T1bM0N0     (食道がんの病期と進行度は大阪府立成人病センターのサイトから。) ・食道がんの病期と治療成績   病期の説明 TMN分類、病期分類   0期:ほぼ100%治る。   I期:60〜70%   II期:30〜40%   III期:10〜20%   IV期:稀にしか治らない。   [壁深達度] がんは食道壁内腔側の粘膜に発生し、進行するにしたがって、深くなっていきます。   T1a:がんが粘膜にとどまる病変   T1b:がんが粘膜下層にとどまる病変   T2:がんが固有筋層にとどまる病変   T3:がんが食道外膜に浸潤している病変   T4:がんが食道周囲の臓器に浸潤している病変 食道とはどういう器官?   機能は単純な器官だが心臓等重要な臓器や大動脈などに隣接している。   粘膜が胃に比べても薄い。切り貼りできない   胃壁にある漿膜がないことと周囲に大きな血管やリンパ管があるためがんが転移し   やすい。 14日になり安田先生からPET/CTの検査結果のメールを戴いた。 *************************************************************************** PET-CTの結果をお伝えします。 原発腫瘍に一致した強い集積を認めますが、その他には転移を示唆するような明らか な異常集積は認めませんでした。 よって、N0(明らかなリンパ節転移なし)として予定通り準備を進めて参ります。 千野先生からもN0の見解がいただければ有難いのですが、7月11日の説明の際どうで したでしょうか。 勿論、臨床的に明らかでない微小転移の存在は否定できませんが、現時点でN0と判断 されていましたでしょうか。 紹介状に書かれているかとは思いますが、お教えいただければ幸いです。 よろしくお願いいたします。 *************************************************************************** 正直、ホッとした。これで重粒子線治療を受けられると思うと自然に笑顔になった。 千野先生からも明らかな転移は認められないと言う見解を戴いた。 千野先生の診療情報提供書 **************************************************************************** 診療情報提供書 症状経過/治療経過 2008.6.20初診されました。 胃癌EMR後であり、今回、癌(食道表在Mt)0-Is31-37cm唖全周性、sm2と診断いた しました。 精査の結果、リンパ節106rRと108に7-8mmの腫大は診られましたが、明らかな転移は認 めていません。病態と治療の選択について説明しましたところ、重粒子線治療を希望 されましたので、貴院での加療をお願いいたします。 ****************************************************************************     右側の青い映像がPET、左の茶色い映像がPET/CT(PETの画像とCTの画像を合成したもの) 脊椎の右横の、明るく光っている部分が、食道がんの病巣 食道がんについて ・どんな人が罹りやすいか?   タバコ、アルコールなどの外的要因がその発生に関与している可能性が高い。特に喫煙と   アルコールの摂取が重なった場合、強い危険因子となることが知られている。   1日タバコ20本以上喫煙し、1.5合以上毎日飲酒する人の食道癌発生リスクはどちらも摂取   しない人の33倍になるという報告もある。また、アルコール濃度の高い飲料、熱い飲食物   への嗜好、野菜やくだものの摂取不足も環境因子となると考えられている。最近の研究で   は、アルコールの第一代謝産物であるアセトアルデヒドの蓄積が食道発ガン(扁平上皮癌)   の原因となることも明らかにされつつある。(MyMedのサイトから引用)   まさにピッタリ  これは私の習慣病だ   でも、まさに「六日のアヤメ、十日の菊」である。 ・食道がんの特徴   食道がんは広範囲にリンパ節転移をおこすことが知られている。癌の深達度が深く   なるにつれて、リンパ節転移の頻度は増加する。 再発はほとんど2年半以内。   東海大学幕内教授の悪性度ランキング   甲状腺がん→乳がん、子宮頸がん→大腸がん→胃がん→食道がん→肺がん→   肝臓がん→胆のうがん→胆管がん→最悪なのは膵臓がん 7月16日、安田先生からメールが入った。 『確定していなかった入院日の連絡です。 7月22日の治療開始日に入院が可能になりました。 18日のリハーサルは外来で来ていただきますが、以降は入院で行えます。』 7/18    リハーサル 昼食抜きで午後4時に重粒子医科学センター病院に来るよう指示された。 週末なので道路が混んでいるかもしれないと思い13時に出発、案の定事故や渋滞に 巻き込まれ、1時間近く余計にかかり15:30に到着。 16:15重粒子線治療室の隣にあるリハーサル室へ向う。重粒子線治療室は、地下 2階にあり何か秘密基地みたいな感じでときめくものがあった。 リハーサル室も本物の治療室と変わらない雰囲気で、秘密基地の科学者に取り囲まれ 検査されているような雰囲気だ。固定具で身動きできない状態にされ2時間近く要し たが、リハーサルしているのは医師たちで、本人はただ転がっているだけである。 とはいえ何十分も一定の姿勢でじっとしているのは意外に苦しいものである。 うつ伏せの姿勢より、仰向けで両手を頭の上でじっとしている姿勢の方が辛く、終わ った時は、肩がコチコチに固まったような感じがして痛かった。 BGMが流れていたが馴染のない曲で、癒しにはならなかった。当日もらった説明書 には好みのCD等を持参すればそれを流してくれるとのことであった。 本番のときは楽しい曲で時間の経過が分かるものを持っていこうと思った。 6時過ぎに病院を出る頃、陽射しが戻り、形のはっきりした虹を見ることができた。 将来が虹色に輝いているのかと一瞬思った後、いやいや虹のかなたへお招きを受けて いるのかもとも思い、馬鹿なことを思いつく自分に苦笑いした。 帰りも道が混んでいて、2時間以上かかり朝食しか食べていない身にはかなり堪えた。 これで入院前の作業は全て終わり、来週22日から入院することになった。 入院が決まって、ホッとしたがこれで良かったと思う気持ちと、本当にこれで良いのか という気持ちがない交ぜになって、疲れを覚えた。
 

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