98年8月20日 目次へ    癌とのお付き合い



7.入院生活(スケジュール・看護婦・TV・食事・浴室・トイレ・売店など)

8.手術前日から退院までの記録

9.確定診断書



7.入院生活(スケジュール・看護婦・TV・食事・浴室・トイレ・売店など)
スケジュール
  起床:6:00 朝食:7:45 昼食:12:00 夕食:18:00 就寝:21:00
病院とはこういう所

看護婦
  私の入院していた病棟の看護婦は皆気持ちのいい人ばかりだった。

入院生活での最大関心事は、病状が深刻でない場合は、やはり食事である。
この病院の通常食は量はやや少な目であったが想像以上においしかった。
病状によって減塩食、低カロリー食、注腸食などと聞いただけで食欲がなくなるものがあるのは
仕方がない。
生活環境面ではトイレと風呂だが、これは落第点だ。20年以上前に建てられた病院だから仕方が
ないといえば言えるが、シャワー式トイレくらいは整備して欲しい。
地下には売店があるが、新聞以外はあまり買いたいものはなかった。
以前本屋があったが、別棟に移転しており、不便になった。



8.手術前日から退院までの記録

手術前日1階のホールで「**ふれあい院内コンサート」が開かれていたので聞きに行った。
エレクトーンの演奏、このようなコンサートを月1回やっているのだそうだ。(8月はお盆で休み)
  1. バックトーザフューチャーのテーマ
  2. ミッションインポッシブル
  3. ひょっこりひょうたん島
  4. 川の流れのように
  5. うみ 浜辺の歌 われは海の子  看護短大の生徒(皆、産地直送品みたいな女の子)の コーラス付き
  6. キャラバン
  7. 新世界 第2楽章アレンジ
  8. 月の光
  9. ハンガリー舞曲第5番
  10. 我が心のジョージア
  11. サマーサンバ
  12. エル・クンバンチェロ
クラシック系はいま一の感がしたがポピュラー系は楽しめた。 院内コンサートのネーミングが気にくわない。 「**ふれあいコンサート」の方が余程よいと思うが・・ 「院内」を付けると暗い感じがするし院内感染を連想する。 7月30日(木) いよいよ「本番」の日だ。 9時頃点滴を取り付けられた。B先生が針を取りつけてくれた。 11:00頃切除術開始 最初に病変の盛り上がった部分を切除。コロッとした肉の固まりが取れた。 切除跡はあまりきれいな感じがしない。 この跡2〜3回、周辺の組織を切除 最後に白い薬剤を傷口に噴霧しておしまい。 都合4回(5回?)胃カメラを出し入れした。その度に喉の所に引っかかって苦しかった。 12:15終了。自力で病室まで帰れる感じだったが車椅子で帰室。 胃に違和感を少し感じるがたいしたことはない。ただ同室の人としゃべる気も起きないの でカーテンを引いて安静を保つ。 13:30頃 妻、長男見舞いにくる。 今日から薬服用 7時、11時、17時、21時    アルロイドG(緑色の粘液)、マーロックス(白いペパーミント味の液体) 本日は5時近くまで安静を保つ。 点滴をしている右腕がいたむが、血管痛ということでたいしたことなし。 喉が渇く。水を飲んでいいかと聞いたら最初はダメと言われた。 その後すぐ「少しならOK」がでて、飲んでみたが異常はなかった。 7月31日(金) 朝、看護婦から開口一番「吉田さん来週までは食事は一切できませんからそのつもりで」 と宣言された。 昼過ぎから点滴をしている右腕がいたむ。だんだん痛みが強くなってきたので13:30頃抜い てもらうように依頼し、左腕に変えてもらった。 15:00 長男、見舞いにくる。    今日は1日何もすることがない。    2日ぶりに便通 少し固め 8月1日(土) 朝、起き上がって外の眺めを見ていたら点滴の管へ血液が逆流してきた。 看護婦を呼んだが、時々あることでたいしたことはないと言って、管をしごいてある程度の 血液を血管の方へ戻した。 その後ベッドから立ち上がるとまた血液が逆流した。一部は管の中で凝固してしまった。 10時頃J看護婦が来たので見せると、管をしごいた後先端部分の管を変えることになった。 変えた後薬液が流れないことが判明。 針の部分に血液の凝固物が詰まったのではということで針を抜いて再度先生に入れてもらう ことにした。13:30頃若い先生に入れてもらう。 腕をちょっと上げると点滴がすぐ止まる。 ばんそうこうに薬液が染み込んでくる。 J看護婦が張り替えてくれたがまた染み込んできた。別の班の看護婦さんが針の青色のアダ プターと根元に枕のように付けていたガーゼを取ってセッし直してくれたらその後は漏れな くなった。 (どうも新米の医者は下手糞らしい) 8月2日(日) 体重測定 62.5Kg(7/26,64.5Kg1週間で△2kg) 今日から食事が出る。 朝:重湯、味噌スープ半杯、オレンジジュース、牛乳 10:00 ヨーグルト 長女、次女、姪見舞いにくる。 18:35 4日ぶりで点滴が外れる。ほっとした。 20:30 義兄へ電話、経過説明と大腸ポリープの処置について相談。     ポリープを取ることができるのであればこの際取ってもらうこと     にする。(明日先生に聞く) 8月3日(月) 朝の採血、新米看護婦のNさんがビビッて失敗。先輩のF看護婦さんがピンチヒッターで出 てきて、これもまたかなり緊張していたが左手首で成功。(腕時計をはめる位置だ!) 朝食:3分粥(100g)、煎り卵、麩入り味噌汁、ジャガイモすりつぶし、やっと少し固形物 が出てきた。 18:30頃 A、B両先生回診 病理検査の結果癌組織はm(粘膜層)に留まっていたとのこと。 5サンプルの内、本体部分の2サンプルから癌細胞が発見されたが周辺の3サンプルからは 発見されなかった。 木曜日に内視鏡で手術跡を観察し異常がなければ来週早々にも退院できるだろう。 大腸のポリープは今後、外来でチェックする方がよい。 PSA異常についてはT先生の診察を受けるように手配した。 癌保険については最近のものは付保される病状が具体的になっているが、小生の場合、契約年 次が古いので具体的でない。 保険が出るか否かは保険会社に聞くこと。 明日12時から15時まで外出許可。(今日風呂に入れなかったので) 8月4日(火) 今日は5分粥(150g)、煮魚の小片、薩摩芋のすりつぶし、早く箸を使って食べる食事にして 欲しい。皆さんの食事を横目でにらみながらこちらは5分とかからない。 11:40 次女と姪が迎えにくる。 風呂に入ってホットする。 あおば生命に契約内容の確認をした結果、悪性新生物であれば全て保険が出るとのこと。 郵便局も出るので○○万はOK。妻にこにこ。 夕方飲み薬が出る(Zantac150mg制酸剤)朝食後と寝る前に服用。 8月5日(水) 5:45 トイレに行くと水浸しになっており危うく転倒するところだった。 パジャマの左足すそがぬれてしまった。 看護婦は水漏れしていたのを知っており、修理の人もすぐ来たが、その間床に水が漏れて危険 だということを何も知らせていない。 この病院は看護婦に対する教育がまだ不充分だ。看護婦そのものは、概ね明るく親切で好感が 持てるが・・ Ex.
  • 看護婦が廊下を走る。
  • 歩く時、音が響く履き物をはいている。
  • 夜間巡回の時カーテンを開けた後、きちんと閉めない人がいる。
  • 明日の「診療・検査」を知らせる連絡箋の内容が不正確。
情報の一元化、共有化が不充分、食い違った情報を平気で流している。 午前 Sさんの奥さん(新聞差し入れ)、午後 長男見舞いにくる。 本日は先生の回診のみ、何もない。 8月6日(木) 採血 今日も1回目失敗 9:30 内視鏡検査 10:10終了    見るだけかと思ったら、サンプルを6個所から取られた。    傷口は切除後に塗布した白い薬がそのまま残っているようだ。    見た感じはあまりきれいではない。少し不気味な感じすらした。 (白いのは皮膚で、口の中を火傷した時に白くなるのと同じことだそうだ) 午後 妻見舞い 19:30 A、B両先生回診 今日の検査でヘリコバクターピロリ菌の有無を調べるとのこと。結果 は月曜か火曜日に判明の予定。 この菌は胃潰瘍や胃癌の発生に密接な関係があるとのことだが、除菌すると逆にその発生が抑制 されるそうだ。 除菌処置は通院でも可能。 傷痕はきれいだそうだ。小生の印象ではあまりきれいだとは思えなかったが・・ 退院は早くて来週の火曜日とのことだが、遅くとも火曜には退院したい。 生命保険会社、郵便局の「入院証明書」(診断書)の用紙をI先生へ渡した。 今日は退屈な日だったが、高校野球もプロ野球も面白かった。 横浜は強い 8月7日(金) 11:30 K夫妻見舞い 今日はこの病室は手術直後の3人と小生のみ、全くの手持ち無沙汰  午後I先生より6日の胃カメラの写真受領 土、日は帰宅してもいいと言われたが、見舞い客があるとまずいし、何より食べ物に困るので退 院まではここにいることにした。 病院としては夏休み期間中であるし、なるべく少なくしたいのだろうが、まけてもくれないのだ からあきらめろ! 8月8日(土) まだお粥(150g)メニュー はんぺんの煮しめには参った。(鉢に、煮しめた はんぺんの切れ端だけが沢山入っている) 同室の軽症者が外泊し、手術直後の人ばかりになり一日無言の行 13:30 Eさん見舞い「大地の子」持参    長男、長女、 15:00 I先生回診 16:45 妻見舞い Kさんを見舞う。皮膚癌が転移してかなり体調は悪いようだ。 8月9日(日) 今日も雨模様、今年は夏がないようだ。 体重測定 62Kg(先週比△0.5Kg) 14:00頃 I君見舞い 今日は家族の見舞いなし。 8月10日(月) 採血 なかなか血が出なかったが、とにかく1回挿しただけで完了。 ・・と思いきや2時間後「すみません血が固まったのでもう一度」 午前 B先生回診 病理の結果がまだ出ていない。午後には判明するが、明日の退院は手続き上 無理とのこと。 次女見舞い。皆さん忙しいとのこと。 18:30 A・B先生回診 病理の結果異常無し。血液検査の結果もOK 今日は退院の手続きできない。明日すぐ行うが当日中には事務手続きが終わらないので退院は水 曜日になる。(まったく良い病院だ) 8月11日(火) いよいよ最後の日 14:15 B先生回診     退院後の食事について ご飯は普通でよい。刺激物を避け、無茶     食いをしない。 夜:いよいよ今日で最後だと思うと中々寝付かれなかった。11時過ぎにやっと眠った。明け方4 時前、喉が渇いて起きると処置室の方で「Kさん、Kさん」と叫ぶ声が聞こえた。看護婦がばた ばた走り回り、電話も鳴ってただならぬ気配で眠れないでいたが、お孫さんの泣き叫ぶ声が聞こ え5時頃に亡くなった。 Kさんは入院した時、真向かいのベッドにおられたので何度も話をしていたし、小生の退院の日 に亡くなるとは何か因縁めいたものを感じる。 5時半頃、顔見知りになっていた奥さんとお嬢さんにお悔やみを述べた。 9.確定診断書(保険会社へ提出した証明書)
1.氏名    性別   生年月日 2.傷病名 早期胃癌 原因 不詳  傷病発生年月日 不詳 3.初診  H10年6月12日 (H10年8月12日現在加療中)   入院  H10年7月21日〜退院  H10年8月12日 4.発病から初診までの経過   H10年6月1日当院自動化検診にて胃X線上胃角部前壁に直径15o大の   隆起性病変を指摘された。 同6月12日精査目的に当院内視鏡センター受診。   初診時の所見および経過   内視鏡検査の結果、早期胃癌が疑われ(グループW)治療目的に入院となる。   7月24日精査の結果、 胃角前壁に直径12o大 高分化型腺癌と診断。   7月30日下記治療を施行した。 病理診断の結果、癌は粘膜内に留まっており   根治切除と判定、経過良好にて退院となる。 悪性新生物の場合   診断確定日H10年7月24日 手段:病理組織診断   本人に病名を告げた。 5.今回の傷病に関して実施した手術   手術の種類:ファイバースコープ又はカテーテルによる手術   手 術 名:内視鏡的胃粘膜切除術  手術日:H10年7月30日 上記の通り証明します。                  H10年8月12日     医師氏名  ○○ ○○ 印

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