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昨年亡くなった岳父の初盆会に参列するため一家5人で島原へ行きました。
長崎地方は各地で精霊流しの風習がありますが、それぞれ船の作り方や掛け声のかけ方など 微妙な違いがあります。長崎では精霊船は構造も意匠もバラエティーに富んでおり、殆どが 車輪がついていて道を引き回すようになっています。 島原では昔ながらの人手で担ぐ方式を守っています。

 
精霊船の船体と骨組み
 
島原の精霊船は竹で骨格を作り、船体は藁で作った素朴なものです。
長崎の華やかさとは一味違う、素朴で古い田舎の匂いを感じさせる作りです。
船体から上に伸びた枠に、島原独特の切子灯籠を吊り下げます。
この切子灯篭は故人にゆかりの人々から一対贈られ、精霊船に飾られる前に部屋一杯に飾られます。


 
精霊船へ切子灯篭の飾りつけ
 
岳父の精霊船は全長9メートルあり、今回繰り出した船の中では最大規模の船でした。この船に300個の切子灯籠 を吊り下げ、約60人の担ぎ手が2チームに分かれ交代交代に担いで街中を練り歩きます。


 
完成
 
飾り付けの終わった精霊船です。切子灯籠以外のお供えも一緒に載せられます。


 
繁華街での練り回し
 
街中に繰り出した精霊船は「なまいどー」の掛け声と共にあちこちで練り回します。
耳をつんざくような爆竹の音と練り回しは長崎と同じです。
この爆竹と花火の費用だけでも十万単位のお金がかかるそうです。
掛け声などの音声→


 
岳父会社前での練り回し
 
担ぎ手は、殆どが岳父の会社の社員でそれに孫たちも加わる素人集団です。
最初、練り回しはなかなか息が合わずよたよたしていましたが慣れるにしたがってスピードも 早くなり、息子もかなりばてたようです。


 
夕闇に映える精霊船
 
午後4時頃繰り出した精霊船は街中を練り回し、休憩しながら日の暮れるのを待ちます。 暗くなるとローソクの火が入れられ美しさが一層際立ちます。


 
海に入っていく精霊船
 
流し場に着いた精霊船は番号順に最後の練り回しをします。
10分ほど練り回して、波打ち際から担いだまま海に入って浮かばせ、引船で沖合いに移動します。
海に浮かんだ精霊船の灯篭の灯りは幻想的でとても風情がありました。